金曜の夜、報道ステーションで後藤健二さんの特集をやっていた。
シリア内戦の最中、自分の取材をしつつ、
シリア人カメラマンに、戦場ジャーナリストのなんたるかを教え、
現場に同道しながら叱咤激励していた。
その中で最も壮絶なシーンは、
アレッポの街に空爆があって、
そのシリア人カメラマンの彼が、自分の友達がその攻撃の被害にあって、
亡くなった姿を目の当たりしてしまったところ。
彼は膝から地面に崩れ落ち、カメラを手から放して置いてしまい、泣き出した。
そんな彼の姿を、後藤さんはビデオカメラで撮りつつ、
「カメラを持って、写真を撮れ!」と何度も励ます。
「どんな場面に遭遇しても、その場面を撮り続けることが、我々の仕事」
と何度も教えてきたことの、究極的な実践の場となっていた。
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そして、今日の土曜日。娘の小学校の運動会だった。
そもそもカメラにしてもハンディカムにしても、撮るのが苦手で、
全く自信がないながら、子どもの出番だけは撮ろうとする。
でも、全くうまくいかない。
何が納得できないかというと、家族が見ていていい場所が、
ちゃんと考えていないと、後ろから眺めるところばかりになってしまい、
後頭部ばかり映すことになる。(私が不器用なだけです)
そんなことをしている時に、
ふと昨夜見た後藤さんの姿がフラッシュバックしてきた。
レベルの低い話で大変恐縮だが、
人が戦っている姿を写真や映像に収めようと思ったら、
相当肉迫して、しかも顔がはっきり見える正面かそれに近いところからでないと、
戦場からはるか遠くにいる人には伝わらない。
戦場カメラマンは大きくて強い信念と勇気が必要な職業だと、
勝手に実感してしまいました。
Amazonの後藤 健二ページ
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