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2010年5月27日木曜日

司馬遼太郎『城をとる話』

正直いって、大した内容はない物語。
映画のために書いた話なので、仕方ないか。

でも、1つ確かなのこと。
人は生まれて、生きて、死んでいく。
この流れには逆らえない。なんびとたりとも。
でも、その流れへの小さな反抗というか、
人としてやらないといけないのは、
何か目的に向かって一生懸命に生きること。

城を盗ってみたいと、一人の男は子どもの頃から憧れ、
大人になっても持ち続け、その思いはますます膨らんでいた。
そして、その思いを果たす機会が持ち上がる。

懸命に走り続け、考えるよりも思いついたことを、
目的にたどり着くべく行動に移すのだが、
ことはそううまく行かない。

結局、巻き込んだ人たちをほとんど全員死に至らしめ、
その後に、何と目的を果たしてしまう。
城を盗ってしまう。でももちろん、それは束の間のことで。

他人の命をなんてことするんだ!という怒りの気持ちと同時に、
主人公にしても、巻き込まれた人たちにしても、
人の人生なんてこんなものだろう、と変に納得する。

やっぱりこの結論。一所懸命生きよう。


城をとる話 (光文社文庫)

2010年2月12日金曜日

山本一力『まとい大名』

新しい家でインターネットがやっとつながった。
なので、正式に?このブログも再開です。


まとい大名 (文春文庫)

江戸の火事は名物にも数えられ、
それだけ頻繁で、町の家はほぼ100%木造のため延焼の規模が大きくなることも多かった。

消化の仕方も、燃やしたくない物に水をかけることもしたが、
広げないためには「破壊消化」、つまり火の広がる方向にある建物を壊して、
火の勢いを止めるという方法が取られた。

建物を壊さざるを得ない状況でも、
壊して欲しくないと訴える人が出てきたり、
本当にその家を壊さなければならなかったかと迷うことがあったり。
そこの人と人、火消し自身の心の葛藤が描かれている。


本当に必要なことって、
欲しくないものだったり、必要だと気づくのが難しかったり、
ということは往々にしてある。
そこの人の内側・外側の葛藤って、無くなるものではない。