正直いって、大した内容はない物語。
映画のために書いた話なので、仕方ないか。
でも、1つ確かなのこと。
人は生まれて、生きて、死んでいく。
この流れには逆らえない。なんびとたりとも。
でも、その流れへの小さな反抗というか、
人としてやらないといけないのは、
何か目的に向かって一生懸命に生きること。
城を盗ってみたいと、一人の男は子どもの頃から憧れ、
大人になっても持ち続け、その思いはますます膨らんでいた。
そして、その思いを果たす機会が持ち上がる。
懸命に走り続け、考えるよりも思いついたことを、
目的にたどり着くべく行動に移すのだが、
ことはそううまく行かない。
結局、巻き込んだ人たちをほとんど全員死に至らしめ、
その後に、何と目的を果たしてしまう。
城を盗ってしまう。でももちろん、それは束の間のことで。
他人の命をなんてことするんだ!という怒りの気持ちと同時に、
主人公にしても、巻き込まれた人たちにしても、
人の人生なんてこんなものだろう、と変に納得する。
やっぱりこの結論。一所懸命生きよう。
城をとる話 (光文社文庫)
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