2010年7月17日土曜日

三兎を追う者は

「三兎を追う者は」というタイトルで、菅首相が主張するような「強い
 経済」「強い財政」「強い社会保障」は実現可能なのか?という点に言及
 しています。

 率直に言えば、このようなことが実現できるわけがありません。これら
 3つを同時に実現するなど、世界を見渡しても例はありません。
 なぜ菅首相が平然と主張できるのか、私には全くわかりません。

 こういう議論をするなら、例えば北欧の国のように「租税負担率を50%
 に上げる」代わりに「強い社会保障」を提供するのか?という点を考え
 るべきです。

 租税負担率50%というのは非常に高い割合ですが、その代わり預貯金を
 していなくても全部国が面倒をみるという体制を作りあげるのです。
 そこまで実行するのか否か?を議論するべきです。

 こうした議論を全くしないままに「強い経済」「強い財政」「強い社会
 保障」などと発言している菅首相を見ていると、今の民主党の無責任さ
 を感じます。
(大前研一メールマガジンより)



よりよいものを取るために、よいものを捨てる。
すべての人にとってよいものはないし、
すべての必要を満たすことなんてほとんど現実的には不可能。

すこし話が飛ぶけど、
憲法9条についての議論も同じ考え方が必要かなと。
もし文字通りすべての戦力と、外交の延長にある戦争という手段を一切捨てるなら、
もしどこかの国から攻撃を受けても、日本国民は甘んじてその攻撃を受け、命も生活も破壊されるに任せるという、
覚悟が必要なはず。
もしくは、有事には"必ず"守ってくれる味方を確保しておくか。
そうでなければ、危機意識をはっきりと持って、自分たちで防衛手段を講じる。

大きな方針と、そのための取捨選択が絶対必要!

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